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フィレンツェ:プレイレポート

 先日の職場ボドゲ部で鏑木くん&yunくんと、アンドレアス・シュテディンクの「フィレンツェ」を遊びました。

 
フィレンツェボード2

 ルールをもたもたと説明しつつ、どんな様子で遊んだかをレポート出来ればと思います。

 
背景の説明

 私「Hey!聞けボンクラキッズ聞けyo!」
 二人「はい」
 私「……えー、あなたたちそして私は中世フィレンツェの建築家ですよ。大工の棟梁です」
 二人「はい」
 私「フィレンツェといえばサンタマリア・デル・フィオーレが有名です。そのドーム天蓋はルネサンス期にブルネレスキが造ったわけなのですが、そのちょっと前の時代という感じで思っておいて下さい」
 二人「はあ」
 私「でまあ当時の貴族たちは高い塔を建てたら偉いナウいみたいな流行りがありまして、高い塔を建てた建築家はこれまた偉いということで、高い塔を建てるゲームです。でこれがその資材」
 鏑木「おお、良いですね」
 私「パトリツィアと同じですけどね。まあ石材かなんかだと思っておいて下さい。で、良い石材(紫)はこの世界には少なくて、そうでもない石材(白)は普通にごろごろしてるわけです」
 yun「はい」
 私「これを集めてとにかく建てる!そんなゲームです」

 担当色は鏑木くんが赤、yunくんが青、そして私が黄色でした。
 

 
写真で解説

フィレンツェボード

 これがボードです。

 で、下が遊んでいる風景(1枚目)です。

 今までと趣向を変えて、写真からこの場面の様子を解説していきましょう。

 
フィレンツェ1

 私「これは鏑木くんの手番ですね。カードを選択したあと、手に入れた資材から、白い石材の塔と青い石材の塔を建てはじめたのですが、緑も建てようかどうしようか悩んでいるところです」
 鏑木「はあ」
 私「鏑木くんの手元にも小さめのボードが見えますね。あれは鏑木くんの個人ボードで、塔の建設場所を表しています。各プレイヤーの手元にあって、自分の手番に塔を建ててゆくのですね」
 鏑木「はい。そうでした。ところで僕はどういう時制でしゃべればいいんでしょう?」
 私「現在進行形。『今まさに遊んでいる体』でお願いします」
 鏑木「あ、分かりました。うーん緑はどうしよっかなー」

 鏑木くんが悩んでいるのには理由があります。

 それは、「一旦建てはじめた塔は、次の手番に階層を増やせなければ、得点できずに廃棄される」というルールがあるからです。

 つまり、建てると言って置きはじめた色の石材を余分に持っているか、または次の手番にも獲得出来る見込みがなければ、あとあと無駄になってしまう可能性が高いのです。

 このゲームの「システムの肝」その1ですね。

 
 そして、建てることの出来た塔のところには担当色の「封蝋」を置きます。

 今後この場所に当たる塔の完成では点が入らないことを意味します。

 上の写真では灰色の封蝋が先に置かれていますが、これはセットアップ時にランダムで置かれたもので、「このセッションではここに当たる塔は建てても点数にならない」ことを意味します。 

 
 私「で、どうしますか鏑木くん」
 鏑木「うーん、建てない!残します!コストかかるし」

 そう、建設にはコストがかかる場合があるのです。

 フィレンツェ2

 上は私の手元のボードです。

 右の方に建設コストがわかりやすく記載されていますね。

 同じ手番中に、2個までの石材を建築に回すなら、コストは0で済みます。

 ところが3個目からは1コスト。

 一気に6個建築すると10コストかかります。

 
 このコストの支払いは何かというと、これまた石材。

 持っていた石材を売って、工事費に当てるイメージですね。

 
フィレンツェ3

 ちなみに石材は毎ラウンド初めに入手出来ます。

 上の写真のようにカードに乗ってるので、獲得するカードを選んだらその上の石材も手に入るのです。

 石材はどこから沸いてくるかというと、専用の布袋から出します。

 カードをボード上に補充する時に石材の袋からランダムで4つ引き、カード上に乗せるのです。

 
 カードにはゲームに有利になるものと不利になるものとがあって、なるべくなら有利になるカードを、自分にとって都合のいい資材とともに取りたい。

 でも出て来たカードの順番が後の方のものは、獲得するためにコストがかかるんですね。

 そのコストの支払いも石材。

 支払う石材は取らなかったカードの上に乗せていく、というルール。

 
 したがって、「取りたくないカードの上には石材がこんもりたまっていく」という結果に。

 ここが本当に悩ましい。

 多少不利になっても乗ってる石材の山が欲しい/だがどうせなら次のカードを取りたい/そうなると不利になるカードの上に石材を乗せなくてはならない/次のプレイヤーがそろそろ取りそうだ、というこのジレンマ。

 ここがこのゲームの「システムの肝」その2です。

 
  ー・ー

 次の写真を観てみましょう。

フィレンツェ4

 まだ序盤ですが、少しずつ塔が建ちはじめ、3人3様の戦法がくっきりと分かれてきました。

 
 鏑木くんは、青や赤といった価値の高い石材を集め、高得点を狙います。

 私はまず高い塔を立て、ボーナスねらい。yunくんはバルコニー達成ボーナスねらいですね。

 
 ボーナス点については下の写真が分かりやすいかもしれません。

 
フィレンツェ5

 このボーナスのシステムもよく出来ています。肝その3。

 左の方にあるタイルは「階層ボーナス(最初に5/6/7/8階の塔を建てたプレイヤーがもらえるボーナス点)」で、私はこれをまず押さえにいきました。

 一番集めやすい白の石材で8階建ての塔をまず建築。プラス4点。

 またボードの上の方にある5点のタイル(貝の形のやつ)は最初に規定数の塔を建てきった人がもらえるボーナスです。

 3人プレイだと規定数は7。

 点数の低い塔をとにかく一杯先に建ててしまって、この5点を取りにいく作戦もアリですね。

 
 バルコニーのボーナスというのは、ある色のある階層の塔だけ得点が高いというもの。

 ゲーム開始時に何種類かあるバルコニータイルをランダムで引いて決まります。

 バルコニーにはⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと番号が振ってあり、この順番に建てていく必要があります。

 つまり先にⅠに当たる塔を誰かが建てていないと、いくら石材が揃っていてもⅡやⅢといったバルコニーのところには建てられません。

 追加で入る得点が大きく、プレイ方針の定まらない場面では狙い所として分かりやすい、これまた頭を悩ませるボーナスです。

 
 鏑木「その階層ボーナス大きいっすね」
 私「ふふーん、早い者勝ちー」
 yun「じゃあ、僕この緑で6階の塔を建てます。2点のやつもらいますね」
 鏑木「取られたー!」

 
 バルコニーのⅠ番も達成したyunくんは貴族や公爵夫人といったカードも上手く使い、なかなか良い手を打ってきます。

 ただ、色が緑と黄色に偏りすぎてますね

 
 鏑木くんは集めていた青でⅡ番のバルコニーを取る方針に切り替え、そこからはバルコニー路線でした。

 
カードが展開を左右する

 次の写真に行ってみましょう。

フィレンツェ6

 今回私の獲得したカードのうち、「場に出して永続的に効果を発揮するカード」の2枚です。

 コストを1安くする「作業場」とそれから大活躍した「橋」ですね。

 
 このゲーム、基本はカード5枚までしか持てません。

 そのかわり使えるカードはガンガン使えば強いのでそうそういっぱいになることはありません。

 場に出すカードで強いのは「倉庫」のカード。ストックできる石材が増え、持てるカードの上限もなくなります。

 もちろん欲しかったのですが、鏑木くんとyunくんに取られてしまいました。

 
 しかし、それ以上に橋カードが強かった。

 
 実は、このゲームの手番中には「カード(とその上の石材)獲得フェイズ」と「建築フェイズ」の間に、「交換フェイズ」というタイミングがあります。

 この「交換」は何かというと、自分の手持ちの石材3つとボード上の石材1つを交換することを言います。

 手番に一回だけ可能で、他のプレイヤーに多く石材を渡すことになりかねませんが、欲しい色の石材を手に入れるため時々はやっていかないといけません。

 で、「橋」はこの3:1の交換レートを2:1に下げてくれるのです。

 石材のやり繰りが楽ですし、間接的に他人が石材を多く獲得することを抑制できますので、本当に良いカードです。

 
 鏑木「それ(橋)良いっすねー」
 私「うん、思ってた以上に使える。楽」

 
 鏑木くんは倉庫カードに加えて作業場カードを欲しかったようなのですが、yunくんが握りつぶし(同じ永続効果系カードを2枚持てないが、あえてそれを獲得して他プレイヤーに渡さなかった、の意)獲得ならず。

 厳しい攻防が続きます。

 
フィレンツェ7

 とは言え橋による交換があまりにも楽なので、他の二人を見る余裕がある。

 ビバ橋!

 
 やがて鏑木くんが緑でバルコニー「Ⅲ」(この時は緑7階)の達成を狙いだしました。

 私はおっつけ赤の塔を建設開始。

 うまくすれば、鏑木くんの建設終了の後、私が赤でⅣのバルコニー(赤7階)を達成出来るかもしれません。

 
 ついでにゲームの収束も見据えて、紫の石材を集めていきます。

 
  ー・ー

 が、しかし、鏑木くんの緑色の塔がなかなかⅢのバルコニーの7階層目まで達しない。

 建設コストを下げる「作業場」カードを持たないためか、ゆっくりゆっくり建てております。

 このままでは私の赤が早くⅣのバルコニーの階層に届いてしまう!

 そうなると、点にはならず、せっかく建てた塔も廃棄しなければなりません。

 
 鏑木くんはそんなことなど意にも介さず、えっちらおっちらと緑石材の調達。

 yunくんの動きも気になる私は、気が気ではありません。

 
 しかし、みごと石材を揃えた鏑木くん、Ⅲのバルコニーに一気に到達!

 鏑木「じゃあこれで点数にします。12点!」
 yun「おおー」

 私はあっさり次の手番にⅣのバルコニーで14点ゲット!

 鏑木「げっ!」
 私「狙い通りじゃい。おほほほ」

 
  ー・ー

 さらに紫で8階建ての塔を建てようと目論む私。

 紫の石材は8個しかないため、とても達成しにくいのです。

 
 他の二人は「破壊工作員(他の人の塔を壊す)」や「密輸業者(他の人のストックしている石材を勝手に自分のストックしている石材と交換する)といった妨害カードで達成を阻もうとするのですが、対する私も「密輸業者」「錬金術師(袋の中の石材を自分のストックの石材と交換する)」で切り返します。

 
 そして、ギリギリの所で8つ揃えて塔完成!

 再び14点ゲットで完全に勝負あり。

 
 結局合計89点で、2位yunくんに30点差を付ける圧勝でした。

 
 私「(しまった、マジで勝ちすぎた……)と、とまあ、こういうゲームです!面白かったねー!アハハー」
 yun「疲れました」
 鏑木「なるほど、こういう感じになるんですねー」

 
  ー・ー

 
 感想戦では私のプレイングの分析が始まりました。

 「橋カードが強かった」「倉庫がなくてもなんとかなる」「階層ボーナスは意外と大きい」などの意見があがりました。

 鏑木くんは高い塔をあまり建てられなかったこと、yunくんは黄色の塔に集中させすぎたことが大きな敗因でした。

 
 6色のうち建てる塔の色を固めておくと、こちらもゲーム終了時にボーナスが入るのですが、せめて2色(理想を言えば3色くらい)でボーナスは取っておきたい所ですね。(私は紫、赤、白で獲得)

 
 私「で、どうでしたか」
 yun「ちょっと難しかったです」
 鏑木「でも、負けはしましたけど、ゲーム自体の雰囲気はすごく良いっすね。このボードとかめっちゃ良いっすわ」
 私「うむうむ。このボードだけでもマニアには買って眺めて欲しいし、あまりゲームを遊んだことのない人とももっと遊んでいきたい」

 
 不慣れなyunくんの反応を見てリプレイは避けましたが、まだまだ遊びたいと思える良作でした。

 これ以上「何もかもうまくいった/させてもらえた」みたいなセッションは、今後なかなかないとは思いますけれど。

 
 近いうちにまた稼働させたいですねー。

 
  —・—

『フィレンツェ(FIRENZE)』:2010:アンドレアス・シュテディンク:ペガサスシュピーレ:2〜4人:12歳以上

このゲームの評価
    …AAA
(テーマ好み、コンポーネント好み、ルールも好みと割と言うことなし。
 「取ったら最終的に減点」みたいなカードの上にどっさり石材がたまり
 これ俺が取るべきなのかと考える瞬間がものすごく楽しい。
 眺めのプレイ時間は鐘楼カードを抜いたりして調整出来たりもしますし、灰色の封蝋を
 増やせばプレイ感も変わるでしょう。
 カードの強弱の幅については、これくらいで全然構わないです。運も大事。
 マカオに並び、少人数の場合にどんどん遊んでいきたい、軸となってくれるゲームです。)


おまけ

 
フィレンツェ8

 獲得したら即時効果で捨て札と山札をリシャッフルする「ルネサンス」のカード。

 正直ウザイ。
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Author:ダルニ
東大阪→高松市在住。書店員
年上の嫁と小六の息子との3人暮らし。

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