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受賞作雑感:SdJ篇

 ドイツ年間ゲーム大賞。

 ドイツ語で「Spiel des Jahres」。直訳すると、「その年のゲーム」。

 ゲーム・オブ・ザ・イヤー、ですねつまり。

 
 「SdJ」と省略しても卓上ゲーマーの皆さんには楽々通じます(というわけで以下SdJ)。

 ボードゲームはドイツの市場を中心に開発されてきたという近年の傾向もあり、ボードゲーム界隈では「ファミリー向けゲームに与えられる最も権威ある賞」とされております。まあブッカー賞みたいなものですな。

 その栄えあるSdJ受賞諸作品、いろいろと遊ばせてもらう機会がありましたので、受賞作ごとの簡単な感想を並べることにします。

 記述がないのは、まだ私が遊んだことのないゲームであると判断してください。

 
1307184947.jpg
 (ポーンは受賞のマーク!)

 今更私が書くことでもないですが、SdJ受賞作は名作ぞろい。

 毎年傾向も違うので、バリエーションも多彩です。

 これからボードゲームをはじめてみたいんだけど、という方はSdJ受賞作から買ったり遊んでみたりすることをおすすめします。

 
 この記事は「ああ、このしょうもないブログの管理者はこういう傾向なんだ」とのご理解につながればよし、SdJを知らない方々にもSdJ作品の魅力が伝わればなおよし。

 そんな目的で書きました。ご参考まで。

 
 いちおう5段階評価。これまた参考までに。
 
 AAA……とにかく大好き!広まれ!
 AA……好き!買って損なし!
 A……まあまあ好き。
 B……これはこれでアリ。
 C……どうにも今ひとつ。



(2012)KINGDUM BUILDER(A)

キンビル

 ドミニオンの作者ヴァッカリーノによる、毎回組み合わせを変えて遊べるゲーム「キングダムビルダー」。

 
 手札1枚でコマをつなげていく(つなげさせられていく)陣取りゲームです。

 一度ルールを覚えてしまえば遊びやすくて良いゲームだとは思いますが、個人的にはもう少しごちゃごちゃしてる方が好みですねえ。

 あと、ゲーム中にコマを数えるのが少し面倒かも。後半は手番までの待ち時間がが伸びる傾向にありますよ。

 
 こういうゲームに共通することですが、他のプレイヤーが争ってる地域を上手く外せるかがポイントですね。

 で、毎回、「カードの引き運に泣かされないよう、その辺の道筋を序盤に確保すべきだった」と反省するゲームです。

 
 
(2011)Qwirkle(A)

クワークル

 受賞が発表されるや否や物議を醸した「クワークル」は、もともとアメリカのゲーム。

 
 六種類の形と色のタイルを、場の列に並べ得点していく、アブストラクトチックなゲームです。

 手持ちのタイルを見ながら「どこにどれを置いたら得か」を考え、「これを置いたら次の手番プレイヤーが得をするから駄目だ」とジレンマに苛まれ、場を再び見て残っているタイルを計算して、と、やたら頭を使います。

 やってることはシンプルなんですけれどねー。

 とりあえずタイルはすべて木製で軽く良質、ルールも覚えやすく誰でも楽しめるとは思うのですが、はっきり言ってテーマ性は皆無ですので、「テーマ買い」傾向の(例えば私のような)方には向かないかもしれません。

 
 
(2010)Dixit(A)

ディクシット

 フランス生まれのコミュニケーションゲーム、「ディクシット」。

 
 手札内の玄妙なイラストが描かれたカードに持ちまわりの親プレイヤーがお題をつけて、子プレイヤーがお題にあうカードを手札内から選んで提出。で、子プレイヤーの出したカードに幻惑されつつ親の出したカードを当てて遊ぶゲームです。

 全員に当てられたり外されたりすると親は得点できないので、程よいタイトルをつけるセンスが問われます。

 カードイラストの素晴らしさがまず第一の盛り上がりポイント。

 第二の盛り上がりポイントは、親プレイヤーと「おまえの出したカードはこれだとおれにはすぐわかったぜ」と理解しあえたようなつもりになるとき。

 第三の盛り上がりポイントは、親プレイヤーを「おまえ、よくこのカードにこんなお題つけて出したな。頭おかしいんじゃねえの?」と罵倒するとき。

 互いに罵倒の応酬が出来るくらいのレベルでの仲よしたちを確保できる方におすすめです。


 
(2009)Dominion(AA)

ドミ

 デッキ構築ゲームの嚆矢といえば、「ドミニオン」です。

 
 基本的には場に出ているカードを手札のお金カードを使って買っていって、買ったカードの効果でどんどん購買力が上がっていき、手番が回ってくるごとにできることが増えていく、拡大再生産系のゲーム。

 これをデッキ構築作業に落としこんで、勝利点カードを邪魔者扱いすることによって、色んな戦術を発生させることに成功しました。

 カードの種類も豊富で、拡張を買い足せばさらに無限の組み合わせで遊べます。

 わたしはルール教えてもらいながら数回遊んだだけですが、予想どおりの面白さでした。

 頻繁にカードをシャッフルするのが面倒なくらいで、あとはほぼ完璧なゲームです。

 買ったら毎夜毎夜研究に励んでしまいそうなので、恐ろしくて買えませんよ。

 
 
(2009)Keltis(AA)

ケルト

 クニツィアがSdJ無冠を返上した作品、それがこの「ケルト」ですね。

 
 美しいボード、観やすいカード、シンプルなルール。

 軽くて悩ましい、理想的な家庭用ゲームと言ってもいいかもしれません。

 
 最初に買うゲームをこれにしようかカルカソンヌにしようか迷ったほど、ボードゲームというものを調べた時に欲しくなったゲームです。

 ちょっと高いので、カルカソンヌにしたのですが……。

 
 最近のボードは裏面が拡張ボードになっててお買い得です。

 とりあえず「ケルトタイル」だけ所持してますので、それで我慢ですね。
 

(2005)Niagara(A)

ナイアガラ

 外箱ごとゲームに使用する脅威のギミック、「ナイアガラ」。

 
 カヌーコマと天候を操って、川沿いに溜まってる宝石を集めるゲームです。

 川の先には滝。落ちたらコマを失いますよ。

 そして、意外とカウンティング能力がものをいうガチなゲーム。

 
 ちょっと値段が高いですが、見た目の華やかさはさすが受賞作、といったところでしょうか。

 宝石の奪い合い、滝壺付近への果敢なアタックで盛り上がります。

 
 
(2004)TICKET TO RIDE(AA)

チケライ

 「チケット・トゥ・ライド」。またの邦訳タイトルは「乗車券」。

 
 カードを使った鉄道路線陣取りです。

 ルールは簡単、順番が来たらカードを引くか、コマを置く、それだけです。

 しかし、目的路線カードを達成できないとマイナスになるし、列車カードの色が揃わないとコマは置けないし、先にコマを置いとかないと遠回りを余儀なくされるし……。他のプレイヤーの手番中、なんだかドキドキが止まりません。

 
 そして、きれいな地図のボード上に自分のコマをつなげていくのは、それだけでちょっとした快感です。海外のボードゲーム未体験者に是非遊んでほしい傑作。

 これで列車コマが木製だったら、文句なしなんですがねえ。

 
 
(2003)Palast von Alhambra(AA)

アルハンブラ

 「アルハンブラ」は場に出た庭園タイルを4種類の通貨カードを使って購入し、素敵な庭園を造り上げるゲームです。

 
 値段ぴったりにお買い物をすると、もう一回手番アクションが行えるというボーナス付き。これがかなりでかい。

 ついつい「買わなきゃなくなっちゃう!」と思って無理してタイルを買うと、今度はお金がなくなってあとが苦しい。とは言え他のプレイヤーに渡したくない。

 そんな悩ましさに加えて出来上がっていく自分の庭園がたまらなく愛おしくなります。

 タイルの厚みとか建物イラストもちょうどいい感じで素敵なんですよね。

 
 ルールが簡単な上、2〜6人まできちんと楽しく遊べる使いやすさも魅力。

 未所持ですが、相当欲しいです。

(2001)Carcassonne(AAA)

カルカソンヌ

 大ヒットタイル配置ゲーム、「カルカソンヌ」。

 
 タイルめくってつなげて、いま置いたタイルの上にコマを置くだけ。

 あとは街なり道なり絵柄が完成すれば得点。

 とにかくほのぼのしますので、勝っても負けても何だか楽しい。
 
 運要素高めですが、それもまたこのゲームの味です。

 
 上級者は全種類覚えていて戦略的に遊ぶんだそうですが、そこまでしなくても初心者は修道院を引いてくれば良い勝負できます。

 基本セットで物足りない方は、追加セットを買い足しましょう。いろいろ出てます。

 これまた海外ボードゲーム入門におすすめ。タイルゲームですけど。

 
 
(1998)Elfenland(AA)

エルフェンランド

 指輪物語的ベタベタな「ファンタジー世界」を旅するゲーム「エルフェンランド」です。

 
 自分の手札や、各ルートに配置するタイルなんかも考えて、他のプレイヤーに便乗したり邪魔したりしていろんな町を回ります。

 2人から6人まで遊べるのが素晴らしいですね。

 
 ベタな「ファンタジー世界」というテーマがあまり好きではなかったり、6人だと長過ぎることもあるらしかったりで評価は少し下げてますが、とても良いゲームです。

 ファンタジーいける人は持ってていいと思いますよー。

 
 
(1997)MISSISSIPPI QUEEN(B)

 「ミシシッピ・クイーン」は、タイトルの通りミシシッピ川を舞台にした蒸気船のレースゲームです。

 
 コースの先の方がランダムで決まるので、積んでる燃料をいかに節約して方向転換するかに悩みます。

 ファーストインプレッションは、「煩雑」。レースだからやること単純なのに、細かい戦術要素をごちゃごちゃ取り入れてしまって何だか爽快感がありません。

 
 気心の知れた者同士で蒸気船をぶつけあいながら遊ぶと良いと思います。

 
 
(1995)Die Siedler von Catan(AAA)

 ドイツゲームの金字塔、「カタンの開拓者たち」。ていうか、カタン。

 
 全世界で300万セット売れたという大ヒットゲーム。

 サイコロを二つ振って出た目によって資源を獲得、資源の組み合わせで開拓地を広げてゆくゲームです。

 戦略、戦術、交渉、運。すべてを駆使しなければ勝利には近づけません。

 これらの要素が見事なバランスで融合している大傑作。

 
 安い日本語版も再販されたところです。

 機会があるなら是非一度遊んでみてください。とっても面白いです。

 まさに、これが、ボードゲームです。

(1994)MANHATTAN(AA)

マンハッタン

 「マンハッタン」は陣取りゲームというか乗っ取りゲームというか、私の「好きだけど弱い」パターンのゲーム。

 
 プレイヤーとボードとの位置関係で一枚のカードが違った意味になります。その辺がとてもユニークですね。

 ラウンドはじめのビル選びを色々試してやり込んでみたい、そんな奥の深さを感じました。

 
 ビル駒が木製だったら絶対買うのにな、とか思ったりします。

 
(1993)BLUFF(A)

ブラフ

 確率の計算をしつづけるサイコロゲーム、「ブラフ」。

 
 ライアーズ・ダイスという元のゲームがあるらしいです。

 ダイスをじゃらじゃら振りたい人におすすめ。

 口からでまかせをもっともな顔をして言うのが好きな人にさらにおすすめ。

 そのでまかせによって他人を陥れてるのが好きな人にはもっとおすすめ。

 
 私はそんな人なので、このゲーム好きです。

 
 
(1983)Scotland Yard(AAA)

ヤード

 「スコットランドヤード」はもう30年近く前の受賞作になるんですね。

 
 SdJなど全く知らなかった頃の私の、ドイツゲーム原体験であり、トラウマです。

 刑事たちのチームが一人の「X」を追いかける鬼ごっこゲーム。舞台はロンドン。

 乗り物券が常にギリギリの刑事たちに比べて、交通機関乗り放題のX。船まで乗れます。

 
 でも、いつもすれすれの綱渡り、そしてひとりぼっち。

 刑事チームが予想だにしない場所に出現した時のしてやったり感、クセになります。大好き。
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Author:ダルニ
東大阪→高松市在住。書店員
年上の嫁と小六の息子との3人暮らし。

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